消費税増税分を値引きする際に注意すべきこととは?
いよいよ来年4月から増税する消費税。8%にアップすることで、消費の落ち込みが予想されます。そうなると3%の増税分を据え置いてでも販売したいという心理が働きます。しかし、増税分を値引きする際には、価格表示でどんな点に注意すればよいのでしょうか?
同じ値引き内容でも可否が分かれる
消費税率がアップすると、増税分の転嫁によって値札の金額が増額します。
値上げととらえられ、購入に影響が出る可能性があるので、値上げと認識されないような工夫が必要です。
やむを得ず、消費税分を値引きして販売するにあたっては、宣伝や広告の文言には注意を払いましょう。
以下のような表示は禁止となります。
1.取引の相手方に消費税を転嫁していない旨の表示
「消費税は転嫁しません」
「消費税は一部の商品にしか転嫁しません」
「消費税は転嫁していないので、価格が安くなっています」
「消費税はいただきません」
「消費税は当店が負担しています」
「消費税はおまけします」
「消費税はサービス」
「消費税還元(セール)」
「当店は消費税増税分を据え置いています」
2.相手方が負担すべき消費税を対価の額から減ずる旨の表示
「消費税率上昇分値引きします」
「消費税8%分還元セール」
「増税分は勉強させていただきます」
「消費税率の引き上げ分をレジにて値引きします」
3.経済上の利益を提供する旨の表示
「消費税相当分、次回の購入に利用できるポイントを付与します」
「消費税相当分の商品券を提供します」
「消費税相当分のお好きな商品1つを提供します」
「消費税増税分を後でキャッシュバックします」
一方、次のような表示は、禁止される表示には当たりません。
1.消費税との関連がはっきりしない
「春の生活応援セール」
「新生活応援セール」
2.たまたま消費税率の値上げ幅と一致するだけ
「3%値下げ」
「3%還元」
「3%ポイント還元」
3.たまたま消費税率と一致するだけ
「8%値下げ」
「8%還元セール」
「8%ポイント還元」
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