社会保険未加入の建設業者が公共工事から排除される?
国土交通省の2014年度概算要求のうち、公共事業関係費は前年度17%増の5兆1986億円となりました。公共事業予算を確保することで、東日本大震災からの復興を加速させようというこれらの流れにおいて、建設業界は好景気に沸いている……だけではなく、技術者・技能者の不足に悩んでいる側面もあるようです。
建設業界の人材人口のうち29歳以下は11%
建設業界の人材人口は、20年前は408万人でしたが、現在は335万人と、70万人以上も減少しています。復興が急務となっている被災地での需要も重なり、人手不足は一段と深刻化しているのが現状です。
特に若者世代の人材不足は深刻です。
335万人中、29歳以下の若者は11%。あとは30代以上で構成されています。
ここから懸念されるのが、建設業界の技術移転。
現在の現役世代が引退してしまう前に、技術の承継を行う必要があります。
若手世代が建設業界を避ける大きな理由のひとつに、年金や医療、雇用の社会保険に加入していない建設業者が多いなどの福利厚生の不備が挙げられます。
事態を重く見た国土交通省は、社会保険などに加入していない建設業者を公共工事の下請けから排除するためのガイドラインを定め、平成29年から適用すると8月10日に発表しました。
高齢化が進む建設業界において、若手世代の育成と技術の承継は喫緊の課題。
急ぎ対応し、業界の未来を作っていきたいところです。
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