退職者再雇用がもたらす5つのメリット
御社を退職した社員のなかで「もう一度うちに来てくれたら」という人材は何人いますか?もしかしたら、その中には「転職(独立)したものの、うまくいかない。前の会社に戻れるものなら戻りたい」と思っている人がいるかもしれません。そこで最近は退職者の再雇用を行う会社が少しずつでも増えているそうです。それによって、主に5つのメリットがあります。
退職者の中には事情の変化で復職を望む層がいる!?
社員が会社を去る理由は人それぞれ。中には「優秀だったけれども本人の希望で他社に転職した」「家庭の事情でやむなく退職した」「長期治療を要する病気にかかり、やむなく退職した」など、会社側としては「辞めてほしくなかった退職者」が存在するものです。
一方、会社に惜しまれながら退職した社員の中には「転職(独立)したものの、思うように活躍できない」「新天地での人間関係がうまくいかない」「家庭内の諸問題(介護、出産、育児、結婚、離婚)が一段落した」「業務に支障がないレベルまで病気が回復した」など、事情が変化して「できれば前の会社に戻りたい」と感じている人がいるかもしれません。
しかし、退職者としては、一度辞めた会社に「もう一度働かせてほしい」とは、なかなか言えないものです。そこで、会社側から戻ってきてほしい退職者とコミュニケーションを取り、再雇用できる道筋をつくってみてはいかがでしょう。
海外では「アルムナイ制度」として徐々に普及
退職者を再雇用するメリットは、主に5つあります。
1. 採用コストの軽減
求人広告を出したり、一から選考する必要がなく、費用と手間が大幅に軽減できる
2. 即戦力の確保
業務内容や社内事情をすでに理解しているので、即戦力になれる。他社在職中のスキルが上乗せされ、さらに能力が高まっていることが期待できる
3. 真の退職理由をヒアリングでき、定着率を上げられる
退職時に語られなかった「真の退職理由」をヒアリングすることで、社内で改善が図れ、再退職を防げる。また、社員の定着率の向上にもつなげられる
4. 退職者によるネガティブ情報の流出を防止できる
退職者が出ることで発生する、ネガティブ情報流出リスクを縮小・防止できる
5. 再雇用者からの人材紹介が見込める
再雇用者に他社在職中で得た人脈(同僚、上司、部下、先輩、後輩、取引先等)を紹介してもらい、優秀な人材を得ることが期待できる
実は、この退職者を再雇用する施策は一般に「アルムナイ制度」と呼ばれ、海外で普及しつつあり、効果が認められています。今後は日本でも人材採用のポピュラーな手段になるかもしれません。
「なかなかいい人材が採用できない」とため息をつく社長さんは、過去の退職者の中でもう一度働きたい人材に思い切って声をかけてみてはいかがでしょう。
前の記事 次の記事