上司・部下の間では「ポジティブな言葉」:「ネガティブな言葉」=4:1を心掛けよう
上司と部下とのコミュニケーションというと、どうしても指導の名のもとに、ダメ出しや叱咤などが多くなってしまいがちです。しかし、こうした批判、悪口、皮肉、あざけりなどのネガティブな言葉ばかりを部下に発していると、人間関係に影を落としかねません。
上司・部下の間では「ポジティブな言葉」:「ネガティブな言葉」=4:1。これよりもネガティブな言葉の割合が多くなってしまうと、人間関係が破たんしてしまうそうなのです。
いつも部下を叱ってばかりの上司は、すでに人間関係が壊れている?
ポジティブな言葉とネガティブな言葉との数の比率を「ゴットマン率」といいます。ワシントン大学の心理学名誉教授であり、夫婦関係を含めたパートナーシップ研究のオーソリティーであるジョン・ゴットマン氏が提唱したもの。上司・部下の間ではポジティブな言葉とネガティブな言葉との割合が4:1ならば、人間関係が破滅的にならないと説いています。
つまり、上司と部下の間では、4回褒めて1回叱る程度ならば、人間関係は破たんしません。しかし、ネガティブな言葉をそれ以上の割合で発してしまうと、人間関係が壊れてしまうといわれています。
「4回褒めて1回叱るなんて難しい。実際は圧倒的にネガティブな言葉のほうが多い」
こんな声も聞こえてきそうです。もし上司・部下間のコミュニケーションがネガティブな言葉ばかりならば、すでに人間関係が壊れている可能性があります。人間関係が破たんしていながらも、部下が諦めの境地で耐えているのかもしれません。
ちなみに、ゴットマン率は相手との関係によって異なり、次のようになっています。
【親子】ポジティブな言葉:ネガティブな言葉=3:1
【夫婦・恋人】ポジティブな言葉:ネガティブな言葉=5:1
【友人】ポジティブな言葉:ネガティブな言葉=8:1
【スポーツクラブのコーチと教え子】ポジティブな言葉:ネガティブな言葉=10:1
【お店のスタッフとお客】ポジティブな言葉:ネガティブな言葉=20:1
【配偶者の母親】ポジティブな言葉:ネガティブな言葉=1000:1
最も極端な例では、配偶者の母親に対しては1000回近くポジティブな言葉を発していても、ひとたびネガティブな発言をしたら、関係が破たんしてしまうそうです。
ここまで読んで「周囲との人間関係がすでに壊れているのでは?」と悲観する必要はありません。今この瞬間から部下に対してできるだけポジティブな言葉を投げかけるよう心掛けましょう。すると、人間関係が壊れず、良好なパートナーシップを築くことができ、ビジネスの成功につながるでしょう。
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