消費税10%への増税決定でいま一度確認したい4つの経営課題

2015年度税制改正関連法が成立し、2017年4月に消費税率を10%に引き上げることが決定しました。増税まで2年弱。昨年の8%への消費税増税時にきちんと対策を取れなかった事業者は、今度こそしっかりと経営課題を乗り越えましょう。

増税前後の「駆け込み需要」と「需要落ち込み」を考えよう

消費税増税に備えて、中小企業ではやるべき課題が山積みです。直面する経営課題には、どのようなものがあるのでしょうか?

課題1.増税後の新価格戦略

たとえば、多くの商品・サービスで値ごろ感を与えている「1,980円(税込)」という価格を増税後にどうするかについて考えてみましょう。消費税8%込みで1,980円ということは、本体価格は1,834円と、消費税146円という内訳になります。この本体価格1,834円に消費税10%を加算すると2,017円です。

そこで、どんな価格戦略を取るかは、社長さんの決断次第。ほかにも総額表示で10円、100円単位の端数を丸めている場合の新価格をどうするかを考えなければいけません。

課題2.増税前の駆け込み需要対策

昨年2~3月にかけて、卸・小売業を中心に駆け込み需要がありました。同様に2017年2~3月にも駆け込み需要が見込まれます。想定できるだけに、今後2年間にかけて綿密な計画が必要です。「駆け込み需要を見込んだ売上計画」「在庫不足による機会損失回避のための仕入計画」を立てましょう。

課題3.増税後の経営対策

昨年4月以降と同様に、増税直後は駆け込み需要の反動による需要落ち込みが避けられません。それに伴い在庫がだぶつくリスクも考えられます。

「需要落ち込みの際の営業・プロモーション戦略」「駆け込み需要を見込んだ仕入商品の在庫滞留リスク」を考えましょう。

課題4.資金繰り対策

消費税5%のときと10%とでは、単純に申告納税額が2倍になります。顧客から預かった消費税を運転資金に流用している場合には、申告納税時の資金負担が重くなるでしょう。消費税納税に関する資金繰りを今以上に考えなければいけません。

また、売掛金が回収できないと、仮受消費税が回収できません。消費税納税の観点からも、従来以上に売掛金回収には目を光らせましょう。

詳しく知りたい方は、税理士・司法書士・社会保険労務士のいる会社設立の得意な新宿区の飯塚事務所にお問い合わせください。

 
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