御社の幹部に、社員の生産性を落とす「ブラック上司」がいないか気をつけよう
「当社は世間でいうところの『ブラック企業』なんかじゃない」
こう胸を張る社長さんに、おうかがいします。社員さんの中で、悩みを抱えていたり、精神的に追い詰められていたり、会社を休みがちな方はいらっしゃいませんか?
そんな社員がいる場合は、御社の幹部に「ブラック上司」が存在する可能性があります。
部下に否定的、攻撃的な言葉を浴びせ、精神的に追い詰める
「ブラック上司」とは簡単にいうと、「部下をつぶす上司」を指します。具体的には、主に以下のような例が該当します。
・部下に否定的、攻撃的な言葉を浴びせ、意欲を奪い、奴隷のように扱う
・部下を精神的に追い詰め、うつ病や休職、退職に導く
・部下のやることにいちいち細かく口を出す
・部下と競争しようと張り合い、勝たなければ気が済まない
・これまでの実績と経験にすがり、部下が提案する新しい知識やノウハウを受け入れようとしない
・部下に仕事を丸投げし、出てきた結果に文句を言いながら、手柄を横取りし、ミスやクレームを部下のせいにする
・言っていることに一貫性と論理性がなく、部下を振り回す
・他部署やさらなる上司への働きかけが上手ではない
こうした上司がいると、部下の生産性が確実に落ち、つぶれてしまいます。こうなっては、会社としても大きな損失。見逃すわけにはいきません。
プレーヤーとしての資質や能力と、管理職としてのそれは違う
こうした「ブラック上司」の中には、実はもともとの能力が優秀なケースが少なくありません。営業等のプレーヤーとして華々しい結果を残して管理職になったはいいものの、部下に自分のやり方や考え方を強引に押し付けて、うまくいかないなんていうケースもあるでしょう。
だから、場合によっては「あの優秀なA課長が『ブラック上司』だなんて」と、意外に思うこともあるかもしれません。ここで「A課長は優秀だから大丈夫」と放置してはいけません。
プレーヤーとしての資質や能力と、管理職としてのそれとは、まったく異なります。プレーヤーとして優秀でも、管理職として優秀になるとは限らないのです。
企業を形成するのは、一人ひとりの社員です。「ブラック上司」が集まると「ブラック企業」へと変ぼうしてしまいます。そうなる前に「ブラック上司」に対しては、何らかの手を打つ必要があるのです。
一度心を決めて入社した社員が辞めていくと、モチベーションの低下につながります。そして、社員が短期間で次々と入れ替わると採用・教育コストがかさみ、業務に支障をきたすのです。
そういう観点からも、「ブラック上司」は、どんなに優秀でも会社に損害を与えているという見方があります。経営者としては毅然とした態度で改善を促すことをおすすめします。
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